ナルコレプシーです、お見知りおきを

世界で日本人が一番多い過眠症、ナルコレプシーに関係あること、ないこと。

ナルコレプシーの「自動症」身体のオート運転の話

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ナルコレプシーの特徴的な症状のうちの一つについて

自動症 (automatic behaviors)

眠ってしまっているにも関わらず、直前の活動を続けること。肉体のオート運転の状態。

 

 

ナルコレプシーですと、眠いのを制御できないだけでなく、眠い上に身体の制御もできなくなってしまう症状を持っている人は少なくありません。

身体の制御ができないものは2種類で、それらは対極の関係にあります。いずれも超究極(視界がぼやけるくらい)に眠くなった場合に生じます。

 

1.活動停止して突然眠る (強制シャットダウン)

詳しくはコチラ→  ナルコレプシーで「突然眠る」ってつまりこういうこと

2.眠ったまま活動を続ける (オート運転)

今回は眠ったのに活動を続けてしまう方の自動症について。つづります。

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目次

 


自動症の発動条件

1. 極度の眠気を感じてもなお、活動を続けようという意識を持ち続けた場合

眠い → 超眠い(吐きそうなくらい) → 意識朦朧 → 寝落ちて活動停止 or 自動症

2. 単純作業であること

より単純であればある程に自動症が発動する可能性が高くなる

例)

  • 歩行
  • ルーチンワーク(繰り返し作業)
  • 習慣化している動作
  • 会話の相槌

 

いずれも、動作を続けるのに、改めて思考を必要としないときです。

逆に言えば、思考を深く巡らせた上で動作しなければならないときや、恒常的な状態を継続するだけのとき(椅子に座り続けるなど)はオート運転の自動症は出ません単純に寝落ちます

また、上記2つの条件を満たしていても自動症が発動しないで寝落ちるときもあります。どちらの確率の方が上かは、未だになんともいえません。


自動症発動中の本人の意識

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自動症にも2パターンあります。共通しているのは両方とも(本人が)何を行っても何を発言しても本人の記憶には(ほとんど)残らないことです。(例え応答や会話が出来ていたとしても)

不思議なことに他人に「新たに何かをされた」ならば覚えていますし、意識朦朧だったのがふとしたことで急に覚醒したりもするんです。「新たに」というのは、自動症が出る前には行っていなかったこと全てです

1.意識と一緒に視界も暗い闇に落ちている

上記文面に対しての説明は不要ですかね。単純に寝落ちたときと、意識の上では変わりません。

しかし意識は寝落ちていても肉体の方は数秒~数分間、寝落ちる直前の行動を続けます。この場合は睡眠も数秒~数分で起きることが多いです。なので後から見て確認できるような行動ですと、覚醒した際にトリップしたような、時空を越えたような気持ちになります。『きっと「ザ・ワールド」*1 のスタンド使いが近くいたに違いない』と思いたくなるくらい。

 

例えば、歩行中に自動症が発動した時。自分の中では、少し目を閉じて歩き続けた程度の認識ですが、実際にはマイクロスリープ(数秒間の睡眠)状態になり、まさしく寝ながら歩いているらしいです(友人談)。フラフラ歩きすぎて、多分ゾンビとそう変わらないと、先日思いました

2.視界は残ってはいるけれど、意識朦朧

視界は夢ではなく、紛れもない現実が見え続けている。自分も動作を続けている。けれどその行動の上に思考は介在していない。まさにオート運転です。

例えば、講義中に話していることをメモとっていた場合、視界は一応残っているので、現実のノートが見えている(ぼやけているけど)。そして自分の中では必死にメモを取り続けています。ですが覚醒後に見るととても読めたものではない、「日本語なのかもしれない」レベルの文字でノートが埋められています。改めて思考は必要とせず、ただ、書き慣れた母国語を書こうとし続けたんです。

学生時代に某店舗でアルバイトをしたときは、単調すぎて途中から眠くなり、視界が残ったままのオート運転になりました。自分が作業を行った形跡はあるけれど、その数分間のことはほとんど覚えていませんでした。幸いにも、仕事上の大きなミスをすることなく乗り切れました。私は運がよかったです。


オート運転 (自動症) の延長上に待っているもの

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自動症 →→→  完全に寝落ち  (座っているときに限る)

自動症 →→→  ふとしたことで覚醒

オート運転の後は、寝るか起きるかです。なのですごく運がいいときですと、自動症が目くらましになって眠っていたのに気づかれていなかったり、気づかれるまでの時間を伸ばす効果を持つときも……きっとあります。

 

 

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まとめ

「ナルコレプシー」の病名と症状を少し知っていてくださる方の中には、「急に眠って倒れてしまう」という認識の方も少なくないように思われます

確かに歩行中や、自転車に乗っている最中であっても倒れるように眠る人も存在はしているようです。しかし実際には私の知る限り、大くのナルコレプシーの人は、睡眠発作が生じても突然倒れない人たちです。

なぜならば自動症というものが存在しているからです。活動が本人の管理下から外れても、それなりに動き続けられます。起立状態であっても、自動症によって、着席する(あるいは横になる)ところまではオート運転されるからです。(そして途端に寝落ちます)

※人によって、急に倒れる可能性があるのは情動脱力発作によるものですが、あれは本人は眠っている訳ではないです。筋肉の力が抜けているだけなので、意識は保ったままです。

世間の通説の「身体を動かしていれば眠気が飛ぶ」というものには該当しないのがナルコレプシーですえ、それって都市伝説じゃないんですか。

寝ながらでも動く(ことがある)のがナルコレプシーです。


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*1:

ザ・ワールド - 漫画「ジョジョの奇妙な冒険」第3部「スターダストクルセイダース」の登場人物・DIOの持つスタンド。

ザ・ワールド

時を止めている間にDIOが何かしても、普通の人間には「時を止められていること」自体を認識出来ないため、結果的に一のうちに状況が変化しているかのように見え、そのため訳が分からず「あ...ありのまま 今 起こった事を話すぜ! 」ということになってしまう

引用: ザ・ワールドとは (ザワールドとは) [単語記事] - ニコニコ大百科