ナルコレプシーです、お見知りおきを

世界で日本人が一番多い過眠症、ナルコレプシーに関係あること、ないこと。

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ナルコレプシーの原因。諸説

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過去の記事において、私の持病、ナルコレプシーの原因について記載しました。

時間の経過とともに筆者の認識と理解が変化したのでまとめます。

 

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目次

 


 

ナルコレプシーの原因(諸説)

オレキシン

オレキシン濃度が検知できないレベルで著しく少ないこと。これが原因であるという考えが一つ。

しかし、オレキシンが通常値の患者も存在しています。「情動脱力発作を伴わないナルコレプシー群」として表記されることもありますが、「75%は情動脱力発作がある」とする説も。

 

※ヒポレクチン=オレキシン*1 

(方法)
睡眠障害国際分類第2版の基準に適合する情動脱力発作を伴うナルコレプシーと情動脱力発作を伴わないナルコレプシーで脳脊髄液中のヒポクレチン1濃度を参照できる被験データをスタンフォード大学のナルコレプシーに関するデーターベースからセレクトしました。

 

年齢と性別を適合させた3群、すなわち

 

脳脊髄液中のヒポクレチン1濃度が低値であるナルコレプシー群(n=34、すべての患者に情動脱力発作あり)、
脳脊髄液中のヒポクレチン濃度が低値ではないナルコレプシー群(n=24、75%の患者に情動脱力発作あり)、
健常コントロール群(n=23)に分類しました。

脳脊髄液中のヒポクレチン1の低値判定は、110pg/mL以下(平均正常値の1/3)としました。(中略)

 

(結果)
脳脊髄液中のヒポクレチン1濃度が低値であるナルコレプシー群、
脳脊髄液中のヒポクレチン濃度が低値ではないナルコレプシー群、
および健常コントロール群の

 

脳脊髄液中のヒスタミン濃度は、それぞれ133.2 ± 20.1 pg/mL、233.3 ± 46.5 pg/mL、および300.5 ± 49.7 pg/mLと3群間に有意な差が認められました。

引用:過眠症ランド - ナルコレプシーでは脳脊髄液中のヒスタミン量が減少している(太字・赤字・改行 引用者)

 

 

実際にナルコレプシーの症状と共に生きている私の体感としては、時間帯や状況によって眠気の強弱はありますが、寝ようと思えばいつでも眠れます。一日のどの時間帯であったとしても。数分~十数分もあれば確実に。

 

これがナルコレプシー特徴の一つでもあるのですから、他の多くの人にも当てはまるこでしょう。よって、ナルコレプシーと診断された人ならば、オレキシンの数値に関らず、同様のことが可能であると考えられます。これはMSLT検査でも調べられることでもあります。

 

MSLT検査について→*2

 

すると、オレキシンが正常値に近い程度あったとしても、眠ることが可能ということにもなります。ならば、オレキシンが低値である問題だけでなく、正しく作用していない問題の可能性を疑わずにはいられません。個人的には。

 

 

HLA

ナルコレプシー患者は、特定のHLA(白血球の血液型)を有しています。 日本において、その所有率はなんと100%だそうです。

 

※この遺伝子を持っているからといって、必ずナルコレプシーを発症するのではない。一卵性双生児にて、必ず二人ともが発症する訳ではないので、遺伝に加えて環境やその他の要因もあるだろうといわれている。

 

 

3. HLAと日本人の病気の相関表

疾患 HLA オッズ比
強直性脊椎炎 HLA-B27 >1.000
ナルコレプシー HLA-DRB1*15:01 >1.000
HLA-DQB1*06:02 >1.000
インスリン自己免疫症候群 HLA-DRB1*04:06 >1.000
Behcet病 HLA-B51 9.3
高安動脈炎 HLA-B52 3.2
HLA-B*39:02 8.5
亜急性甲状腺炎 HLA-B*35:01 18.0
HLA-B*67:01 11.2
Buerger病 HLA-B54 2.5
HLA-DRB1*15:01 2.7
HLA-DRB1*16:02 10.7
尋常性乾癬 HLA-Cw6 1.7
HLA-Cw7 1.5
関節リウマチ HLA-DRB1*04:05 4.4
HLA-DQB1*04:01 4.4
糖尿病Ⅰ型 HLA-B54 4.8
HLA-DRB1*04:05 4.0
HLA-DQB1*04:01 4.3
HLA-DRB1*09:01 1.3
多発性硬化症 (大脳、小脳型) HLA-DRB1*15:01 3.1
多発性硬化症 (眼神経、脊髄型) HLA-DPB1*05:01 9.0
Graves病 HLA-A2 2.0
HLA-DPB1*05:01 4.2
橋本病 HLA-A2 2.1
HLA-DRw53 4.5
原発性胆汁性肝硬変 HLA-DR8(DRB1*08:03) 2.2
HLA-DR2(DRB1*16:02) 5.9
全身性エリテマトーデス HLA-B39 6.3
HLA-DR2(DRB1*15:01) 3.0
Crohn病 HLA-DRB1*04:05 2.0
HLA-DQB1*04:01 2.0
潰瘍性大腸炎 HLA-B52 4.1
HLA-DR2 4.5
HLA-DPB1*09:01 4.8
混合結合組織病 HLA-DRB1*04:01 5.0
川崎病 HLA-DPB1*02:02 3.7

引用:HLAとは | HLAについて | HLA研究所

 

ナルコレプシーを発症している人は、「DRB1*15:01、DQB1*06:02」型の所有率が100%です。

しかしこの100%という数字の意味は、

発症した人のHLAの型が100%該当する」のであって、

この型を持つ人が100%発症するわけではない」ものです。

 

このことについて、アメリカ人がよい比喩をされています

”ナルコレプシーの患者はみんな赤い毛を持っているけれども、赤毛だからといってナルコレプシーとは限らない”

引用:

 

 


ナルコレプシーは自己免疫疾患?

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自己免疫疾患とは、本来自分を守るべき免疫機能が、なんらかの理由で自分自身を攻撃してしまう病気です。ですから、ナルコレプシーの発症原因も自己免疫疾患なのではないかと考えられ研究がすすめられていますが、まだ明確な証拠は得られていません。

引用:ナルコレプシーの検査と診断 | メディカルノート

 

原因は「T細胞受容体遺伝子の多型が関与」説

※2009年の記事
 
ナルコレプシーは、脳の制御領域深部における細胞の減少と関係する自己免疫疾患で、昼間に突然眠気を催すという特徴がある。(中略)このほど、ヨーロッパ系とアジア系の人々が有する遺伝子の多型とナルコレプシーとの間に、有意な関連が認められた。(中略)
 
この研究で、スタンフォード大学(米国)のE Mignotらは、ゲノムワイド関連解析を行って、ナルコレプシーに対する感受性と関連するゲノム領域を新たに同定し、T細胞受容体遺伝子において、ナルコレプシーの高い発症リスクと関連する3種類のDNA多型を同定した。(中略)
 
Mignotらが同定した遺伝子多型は、ナルコレプシーの自己免疫要素の原因解明に向けた大きな前進である。これは、T細胞受容体遺伝子の多型が関与する疾患に関する初めての研究報告でもある。

引用:睡眠障害は自己免疫応答と関係しているかもしれない | Nature Genetics | Nature Research

 

 

研究の結果、ナルコレプシー患者はいずれもT細胞に関連する突然変異遺伝子を持つことが判明した。T細胞は身体のすべての免疫反応に不可欠なものである。研究結果は、科学誌「Nature Genetics」オンライン版に5月3日掲載された。
 
Mignot氏は「HLAとT細胞の変異体が相互に作用してヒポクレチン細胞を死滅させる可能性が高い。直接的な証拠はないが、今回の発見は、ナルコレプシーが明らかに自己免疫疾患であることを示すものである。

引用:ナルコレプシーは自己免疫疾患 海外ニュース【健康美容EXPO】

 

 

ナルコレプシーは自己免疫疾患であることが確定
2013年12月18日に掲載された論文は、2014年7月30日に著者により取り下げられていますが、「ナルコレプシーが自己免疫疾患である」という可能性までもが取り下げられた訳ではないだろうと思っています。
 
 
 

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まとめ

ナルコレプシーの原因として挙げられているもの
  • HLA(白血球の血液型)+環境
  • DNA(T細胞受容体の遺伝子に関与したもの)
  • オレキシン
 
ナルコレプシーは自己免疫疾患ではないかと研究中
 
 
 

おわりに

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持病のナルコレプシーについて調べ始めた頃に「オレキシンが原因」というのを見たので、そういうものだと思っていました。
時が経ち、今回改めて調べてみたところ、他にも原因が存在していそうな諸説が出てきたました。情報収集は定期的にすべきであることと、一つの解を見つけて満足してはいけないと思いました。ネットニュース関係のものは、私の診断がつくよりも前の情報のものがいくつもあったので、ほんと、調べ方ですね。情報の海は深くて広いです。
 
 
 

参照・参考

 

 


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