ナルコレプシーです、お見知りおきを

世界で日本人が一番多い過眠症、ナルコレプシーに関係あること、ないこと。

遊んでいるときは眠くならないのはなぜ

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Why am I not sleeping while I am playing?

 

ネットの海を漂っていると時々見かけます。ナルコレプシーを患っている人を客観的に見て、「遊んでいるときは寝ないよね」という意見を

その理由について調べた結果と、考察を述べることにします。

 

 

今から記載することは、医学的根拠に沿っているのかもしれないし、ただの思い込みかもしれないです。また、全てのナルコレプシー持ちには当てはまらないかもしれません。そんな考えもあるのかー、くらいで受け止めてください

 

【注意:以下に述べる「眠くなりにくい」というのは、ナルコレプシー民が日常的に感じる絶望的な眠気と比べた ”相対的” なものです。よって、一般の「眠くなりにくい」のレベルとは明らかに違うものであると念頭に置いてください。】

 

 

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目次

 


 事前知識

ナルコレプシー(過眠症) の簡単な概要

いつでも眠る。どこでも、どんな場所でも眠る。「起きていたい」という強い意思を持っていても、眠気に抗うことはできない。

 

原因は覚醒(起きていること)を維持するための脳内物質が欠損しているため。(と考えられている)その名は「オレキシン」

 

数時間置きに強い眠気が生じる。

眠気の症状は3ヵ月以上の長期間に渡り、継続している。

(2018年4月追記

 ナルコレプシーの原因は、オレキシン以外にもあるようです。)

 

 


遊んでいるときは眠くならない?

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ナルコレプシー持ちの場合

遊んでいるときは「眠くならない」のではなく、正しくは「(日常の中で相対的に)眠気が作られるのが遅いので、連続して起きていられる時間が長くなるというものです。それも、「他の時間帯と比べて」にすぎません。

 

このことを踏まえて、「眠くならない」「眠くなりにくい」と表現しています。

 

それも前述したように、「相対的に眠気が作られるのが遅い」だけなので、遊んでいるときでも、眠気が臨界点を超えて寝堕ちることはあります。日によってですが。(個人差有)

 

 


筆者の思考順序

「遊んでいるときは寝ないよね」→「遊んでいるときは眠くなりにくい」→「遊んでいる=楽しい」→「楽しいときに出るホルモンが影響しているのではないか」→「楽しいときに出るホルモン判明、その名はドーパミン」

 

 


楽しいときに出る物質、ドーパミンの影響

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ドーパミンが出るのはいつ

  • 楽しいとき
  • 快楽、幸福を感じるとき
  • 目標が達成されたとき

など

 

ドーパミンの効果  

  • 楽しさや心地よさ、快感、陶酔感
  • 多幸感
  • 集中力、記憶力、創造性を高める
  • 運動機能を調節する
  • 攻撃性を強める

 など

 

覚醒に関わるドーパミン

ドーパミンは睡眠にも深く関わります。

ドーパミンの分泌が「過剰だと不眠」「不足すると過眠」という関係性を持っているのです。

 

また、熊本大学による、ショウジョウバエを使った実験で以下のような結果が出ました。

細胞体の位置によりクラスター分類して睡眠時間を比較したところ,PPM3クラスターとよばれるドーパミンニューロンの活性化により睡眠時間の短縮することがわかった.さらに,PPM3クラスターのドーパミンニューロンは扇状体と楕円体に投射しているが,このうち,扇状体に投射するドーパミンニューロンを活性化したときにのみ,睡眠時間の短縮することがわかった

 引用:睡眠と覚醒を制御するドーパミン神経回路の同定 : ライフサイエンス 新着論文レビュー

 「ドーパミンニューロンを活性化したときのみ、睡眠時間の短縮することがわかった」

 

 


考察と仮説

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※医学に精通していない、一般人による仮説です

 

ナルコレプシー持ちであっても、好きなこと、楽しいときは眠くなりにくい(寝落ちるまでの時間が伸びる)のは、ドーパミンによる覚醒作用が働いているのではないか

 

 

覚醒作用がある脳内物質について

人体には複数あるようですが、ここでは2点についてのみ話題にします。

ドーパミンと、オレキシンについて。

 

分泌されるタイミング

オレキシン:食事前、食事中、やる気があるとき起きていようという強い意思があるとき、など。⇒  「意思、思考」によって分泌を促すことが可能

 

ドーパミン:楽しいとき、目標を達成できたとき、など。  ⇒  「行動」あるいは「行動の結果」によって多く分泌される

 ドーパミンが多く分泌できる時間も場所も限られている

 

 

オレキシンが 主に覚醒を維持するよう働く

睡眠と覚醒はシーソーのような状態です。そして 文献によると、”ヒトは” 睡眠側の方に傾きやすくなっています。(他にもネズミやイヌなどの哺乳類でも同様である様)

 

そこで、オレキシンという脳内物質が重石の役割を果たし、覚醒状態を維持しているのです

重石が欠損しているナルコレプシーは、簡単に睡眠と覚醒を行き来するのです

 

 

ドーパミンが重石を一時的に代替しているのではないか

ドーパミンが分泌されている(と考えられる) 間は、眠くなりにくい

覚醒を保つ働きをするオレキシンが欠損しているナルコレプシー民であっても。

ドーパミンが一時的に重石となり、覚醒状態を手助けしているのではないだろうか

 

この仮説では「遊んでいるとき(楽しいとき) は眠くなりにくい」という現象に説明がつく、と思います。

 

実際、私も当てはまりますし、他のナルコレプシー民も当てはまる人は複数名いるようです。「楽しいときには眠くなりにくい」ってやつに。

 

一般的な眠りの人々は、オレキシンという強い味方がいるので、ドーパミンによる覚醒作用が他人にまで分かる形では出現していないのでしょう。これらのことにより、ナルコレプシー民の覚醒効果が顕著に見えるのかもしれません

 

 

 


ドーパミンが出るタイミングには個人差がある

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何を「楽しい」「幸せ」と思うかは人それぞれです遊んでいるといっても、ゲームしているとき、会話をしているとき、スポーツ観戦しているときなどなど。どの行動をしているかによっても、ドーパミンの放出量は変わりますし、日によっても変わるのです

 

何が言いたいかというと、上述の文章では「遊んでいるとき」とひとくくりにしていましたが、遊んでいても眠いときはあるということです。

 

筆者は、以前ダーツをしたとき、途中から眠くて、あまり思考できなくなりました。その場はとりあえず当てることにのみ尽力しました。きっとそのときはあまり「楽しい」と感じられていなかったのでしょう。トランプですと、ババ抜きよりも、神経衰弱みたいな思考するゲームの方が好きです。

 

 


ドーパミンを増やし…たい!

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既に挙げた仮説が真実だったならば、ドーパミンが放出される機会が増えるほどに、起きていられる時間が延びるのではないでしょうか

仮説⇒重石であるオレキシンが欠損していても、ドーパミンが分泌されると、一時的に睡眠・覚醒シーソーの重石の役割をしているのではないか。

 

過剰にドーパミンを求めるようになると、依存症になってしまうと文献にあるので、支障が出ない程度に、日常的に増やす方法について考えます。

ポイントは意思により自発的に増やせるかどうか。また、「眠気が軽減する」レベルの量を確保すること、依存症の心配がないものです。

 

ドーパミンが多く分泌されるという、以下のリストから考えてみます

  • 食事
  • サプリメント
  • 笑顔を見る、笑顔でいる
  • 運動する
  • 趣味を持つ
  • 新しいことに挑戦する
  • 探求心を持つ
  • 音楽を聴く・カラオケ

 

 

食事 ⇒ 「やる気」が出る、気の持ちよう のようなときには効果があるかもしれませんが、食事の改善によって、過眠症が軽減するのならば苦労していませんね。食べながらも寝落ちることがあるくらいなのだから。

 

サプリメント ⇒ 試そうか迷いました。しかし以下の記述を見つけて実行しないことにし決めました。(少なくとも しばらくは)

L-テアニンは、回想、学習、そして積極的な気分を向上させます。 テアニンサプリメントを摂取するか、または一日あたりの緑茶の3カップを飲むことによってあなたのドーパミンを上げることができます。

 引用:やる気が出ない…。ドーパミンを増やしてやる気を上げる9つの方法| こころアップ

 私の過眠は緑茶3カップで軽減されるものではないと、今までの人生経験で既に学んでいます。サプリメントに含有される量も同程度ならば、私が期待する効果の望みは薄そうです。

 

 

・笑顔を見る、笑顔でいる

⇒ 写真用の作り笑顔を見ても、自分がしても、眠気の軽減に関しての効果は期待できないでしょう。 日頃から笑顔でいた方が、人生が楽しいのは間違いありませんが、私が求めているドーパミンの量は分泌されなさそうです。

というと、やはり「楽しい時間を過ごしている」ときに零れるような笑顔が「眠くなりにくい」ことに当てはまるのでしょうね。必要なとき(眠いのを抑えたいとき) に必ずしも笑顔になれるとは限らないのも難点です。

 

 

・他(運動、趣味を持つ、新しいことに挑戦する、探求心を持つ など)

⇒ 確かに眠くなりにくいですが、これらの方法では、眠くなりにくいのは、どれも「そのとき限り」です(経験則)。よって、「日常的な眠気」を必要なときに軽減させることを目的としては使いずらいものです。

 

 

音楽を聴く、カラオケ

⇒ これが大本命かと。別にカラオケボックスに行かなくも、BGMかけて、勝手に歌っていればいいってことでしょう。イヤフォンを使ったとしても、場所、状況によっては制限されますが、唯一、意思により自発的に、かつ日常的に使えることです

 

 

思い当たる節

ナルコレプシー発症後、十代のあの頃、どうしてもプレイしたいゲーム(FF)がありました。しかし、遊び始めても数十分で寝落ちてしまい、数日ほど同じ現象に陥りました。なんで! どうして! 私はこれをクリアするまでやりたいのに!

やる気ではカバーしきれないのがナルコレプシーの眠気なのです。

 

そこで、BGMをかけ、ついでに歌いながらゲームをしてみました。結果、数時間連続して起きていることが出来たのです。その日から、私がゲームをするときはBGMが必須になったのは言うまでもありませんね。

音楽をかけても、眠いときは眠い。効果は日による

もっと言うと、BGMがなくても起きていられる日もある。

 

この件について、私はずっとマルチタスク(複数のことを同時進行) が関わっていると思っていましたが、どちらかというとドーパミンのおかげだったのかもしれないです。

 

 

勉強中のBGM

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始業式だったか、終業式だったか…、集会で当時の校長先生が話したこと。

「勉強中に音楽を聴くのはやめましょう。脳の活動領域が音楽を聞くことによって狭まるので…(以下略)」 といった類の内容だったものと記憶しています。

 

当時は「そんなものなのかー」という感想でした。その後、自宅学習中はなるべく音楽をかけないように努めたものです。

 

しかし今思えば ドーパミンというものは、記憶の定着に欠かせないものです。「つらい」と思いながら勉強するよりも、「楽しい」と思いながら勉強した方が定着すると各所で提言されています。 「好きなことならすぐに覚えられる」というのはドーパミンの影響によるものであろう、と。 以上のことにより、勉強中にBGMをかけることが全面的に悪とは言い難いものであると考えます

 

 

≪ナルコレプシー持ちの当事者の観点(主観) から付け加えると≫

寝落ちるくらいなら音楽をかけ(時には歌って) でも勉強を続けていた方がいいに決まっている

多少の悪影響があったとしても、眠って学習そのものがストップすることに比べれば、とるに足らないことです。強調しますが、「寝落ちるくらいなら」

 

 


おわりに

ずっと疑問でした。

眠くなることに苦しんでいる過眠症の我々に向かって、「遊んでいるときは寝ないのはどうして」という疑問を持つ人が。口に出していないくても、同じ疑問を持っている人は、私の周りにもいたのかもしれません。

 

本人にとっては、「眠くなること」の方が不思議で、気をやっていることなので、反対の眠くならない時間については疑問に持つことはありませんでした。第三者の意見を知るまでは。

むしろ私は、この楽しい時間であっても、眠ってしまうかもしれない自分を恐れている」のです。

 

きっと 「遊んでいるときは寝ない」というのも、ナルコレプシーの我々が「怠け者」と揶揄やゆ・批判されてしまう理由の一つなのかもしれません。「好きなことだけしかしないのね、この人は」みたいな思考でしょうか。

 

今までは上手く説明できませんでしたが、今日から 私は宣言する所存です。「ドーパミンのおかげで眠くなりにくくなっている」と

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参照・参考

 

 


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