ナルコレプシーです、お見知りおきを

世界で日本人が一番多い過眠症、ナルコレプシーに関係あること、ないこと。

マルチタスクで脳が破壊されるという情報が信じがたかったので、調べてみました。

2016年6月19日に放送された番組の内容がネット上で話題になっている様子。

「テレビを見ながらスマホでSNSの操作は脳機能を破壊」 (「林先生が驚く初耳学」より)

MAJIDE

と思ったので、ひとまずネット上で詳細を調べてみました。マルチタスクは自分もよくやることなので、気になる話題です。

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目次

 


用語

シングルタスク  ⇒ 一つの事柄に集中して取り組むこと

デュアルタスク ⇒  二つの事柄を同時進行すること。「ながら動作」

マルチタスク複数(二つ以上) の事柄を同時処理(進行) すること。同時に処理しているようで、実際の脳では活動場所を瞬時に切り替えているにすぎない。


1.脳が破壊される…!? 「コルチゾール」とは

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まず、(私が) 一番気になること。脳を委縮させるといわれる原因物質について。

血糖値の維持

コルチゾールは 低血糖時に「肝臓での糖新生(糖分以外からグルコースを産出)を促す」ことで、 血糖値の維持に貢献しています。

コルチゾールと、グルカゴンやアドレナリンの作用により、 血糖値は必要以上に低下せず、一定値に保たれています。

コルチゾールが高すぎると

コルチゾールは、血糖値を上げる働きがあるため、 慢性的にコルチゾールレベルが高過ぎると、「血糖値の上昇・高血糖」をもたらします。

そのため、慢性的な高ストレス環境は、 高血糖により、血流悪化、動脈硬化、糖尿病などの原因となります。

 

イタリアのミラノの大学で行われた研究においても、 2型糖尿病と高コルチゾールに相関関係があった、と発表しています。

 (中略)

免疫応答

 (中略)

コルチゾールが高すぎると

コルチゾールレベルが高過ぎると、免疫力が低下してしまいます。

コルチゾールがステロイド薬として利用されるのは、 免疫力を低下させることで、炎症を抑制するからです。

炎症とは、体内に入った細菌やウィルスを排除するため、 免疫システムが熱や腫れを引き起こしている状態です。

コルチゾールはこの免疫力を低下させることで、 炎症を抑えるため、風邪やインフルエンザ、感染症などにかかりやすくなります。

(中略)

記憶・脳

ストレスが長期化し、コルチゾールレベルの分泌過多が続くと、 「海馬の萎縮」、「脳細胞の減少」、「ニューロンの生成阻害」、「脳の早期老化」、 「無気力・無関心」、「アルツハイマー症の増加」、などを引き起こします。

2014年に公開されたアメリカ分子精神医学ジャーナルによると、 「慢性的なストレスや高コルチゾールは、通常よりも少ないニューロンをもたらす」と、発表しています。

また、慢性的なストレスとコルチゾールレベルの上昇は、 海馬の萎縮、高齢者の認知症につながることが知られています。

反対に、副腎が疲弊しコルチゾールレベルが低下している患者は、 アドレナリンやノルアドレナリンの分泌が低下することから、 熱意を失い、無気力、無関心、不安が増大することなどが報告されています。

引用:コルチゾールの働き

 

慢性的なコルチゾールレベルの上昇は海馬の委縮、高齢者の認知症につながることが知られています

そうですか。数々の弊害があるのは「慢性的な」というのがポイントかと思われます。

 

 

コルチゾールが増える原因って?

人はストレスの受け始めにはアドレナリンというホルモンを分泌します。

アドレナリンはコルチゾールと同じストレスホルモンですが、一時的なものなので問題ありません。

ところが、ストレスを長時間、受け続けると、アドレナリンは収まっていき、次はコルチゾールが分泌されます。

このコルチゾールが長時間、分泌され続けると、「副腎」に負担がかかります。

引用:ストレスホルモン「コルチゾール」を抑制・減らす方法 | セロトニンを増やす方法!|不眠、うつ治療ガイド

 

現代では年齢を問わず、家庭、学校、職場で強いストレスを受けて、うつになる人は珍しくありません。

さて、読者の方はすでに察しがついておられると思いますが、

 

① 強いストレス → ② 「ストレスホルモン」コルチゾール分泌 → ③ 脳の海馬萎縮 →

④ 認知症への進行   という図式が明らかになっています。

高齢になって認知症の症状が見られるのは年齢によるものとある程度は納得ができても、

若い働き盛りの方の若年性認知症の多くはこのタイプではないかと思われます。

もちろん、認知症の原因解明はまだ道半ばですので、それ以外の因子もありうるのですが、

職場で強いストレスにさらされることが頻繁に、あるいは長期間続いたとすれば、この可能性は

高いと疑うべきでしょう。とくに海馬は短期記憶を格納する部位ですので、就業中の「取引先との

約束を忘れる」「重要な商談をすっぽかす」「受注商品の手配をせず損害を与えた」といった、

働き盛りの方が若年性認知症で引き起こすトラブルはまさしく、海馬の萎縮による結果だと判断できます。

この「ストレスホルモン」コルチゾールは年齢に関係なく分泌されます。

たとえば、もしも成長期の子供たちが教室内でいじめに遭い、長期間ストレスを受けていたら、

海馬の成長は阻害され萎縮してしまいます。

引用: http://senior-innovation.com/blog/1597.html

 

いくつかの文面を見ますと、私には「過度なストレス」こそが、悪のように読み取れます。

・いつもシングルタスクをしているが、日常ストレス過多

・マルチタスクをすることが多いが、日常ストレスはそうでもなく、かつリフレッシュもしている。

上記でしたら、どちらが「脳が破壊」されていくんでしょうね。専門家ではない私には前者のように感じます。そう思う理由は日常ストレスで心身に変調をきたすことはあっても、マルチタスクの方は聞かないからです。

まぁでも、もし後者の方が悪い結果をもたらすものだったとしても、長期的に追わないとわからないことですものね。結論を急ぐべきことではないことです。いずれにしてもマルチタスクは控えた方がよさそうですし、ストレスは溜めない方が健康でいられるのは間違いないでしょう。

 

 

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2.マルチタスクが得意なのは……男性?女性?

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番組内容に「女性は特に注意」とあったので気になったことです。

スウェーデン・ストックホルム大学(Stockholm University)は20~43歳の男女160人の協力を得て実験を行い、作業記憶と空間認識能力をそれぞれ調べる2種類の作業を同時にこなしてもらった。
(中略)
 研究を主導したストックホルム大のTimo Maentylae教授(心理学)によれば、結果はこれまでの通説を覆すもので、時に男性のほうが女性よりも並行処理の能力が高かった。しかし、その違いは女性の月経周期と関連していたという。
(中略)
「過去の研究で、女性の空間認識能力は月経周期中に変化し、月経前後には空間認識能力が高くなる一方で、エストロゲン(女性ホルモン)の多い排卵期前後はずっと低くなることが示されてきた。さらに今回の研究では、排卵期の女性と男性とを比較した場合に、男女の並行処理能力に明らかな違いがあることが分かった。しかし、この影響は月経期の女性では見られなかった」と同教授は述べている。

 同教授の論文は米心理学専門誌「サイコロジカル・サイエンス(Psychological Science)」に掲載される。(c)AFP

引用:同時に複数の仕事こなす「マルチタスク」能力、高いのは女性より男性 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

女性のマルチタスクの効率は月経周期に左右される。ということはつまり、長期的規模で平均すると、性差はないってことかと思ったんですけどね。一部だけを読んだだけでは疑問が新たに湧くだけですね。

(この論文では男性の方が得意と結論づけています)


3.本当にマルチタスクは悪なの…?

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生産効率が落ちるのと、脳に負担 がかかるのはその通りのようです。確かに、長時間マルチタスクで作業していますと頭が痛くなりますので、脳がフル稼働しているのは感じます。

マルチタスクによって生じる精神的なダメージが専門家から指摘されているわけですが、マルチタスクによる肉体的ダメージについて調べた人もいます。国立衛生研究所認知神経科学のJordan Grafman局長がfMRIを使用して「マルチタスク中の脳」の調査を行ったところ、マルチタスク中にタスクをスイッチするときに、前頭葉の一番前方にある前頭極と呼ばれる部分への血流の増加が確認されました。血流が増加していることは、前頭極がいつも以上に活動しており、負担がかかっているということ。「前頭極は、脳において最も不可解な部分である」とGrafman局長は指摘しています。

マルチタスク中の脳を調べた研究は他にもあり、ヴァンタービルト大学の心理学者René Marois氏の調査によれば、脳が複数の刺激に対して直ちに反応しなければならない場合、脳はどの刺激、つまりどのタスクを選択するかに時間がかかってしまうため、結果的に作業スピードは遅くなってしまうことが証明されています。別の学者によれば、マルチタスクによってストレスに関するホルモンやアドレナリンが分泌されることがわかっており、これらの成分を適切にコントロールできなければ、健康問題を引き起こしたり、短期記憶の損傷の原因となり得るそうです。

引用:マルチタスクによって生じる精神的・身体的問題がさまざまな研究から判明 - GIGAZINE

「マルチタスクによって、ストレスに関するホルモンやアドレナリンが分泌される。これらの成分を適切にコントロールできなければ、健康問題を引き起こしたり、短期記憶の損傷の原因となり得る

「適切」にということは、やはりストレスもほどほどにしておく必要があるってことですね。これだけ悪者扱いされていても、生きるためには必要なのですから、人体のバランスとは神秘的なものです。

補足:朗報

音楽の場合は少し事情が違います。脳には音楽を聴くための別の部位がありますから、仕事をしながら音楽を聴いても問題ありません

引用:「マルチタスク」は本当に悪いのか、科学的に解明してみた | ライフハッカー[日本版]

いい知らせです。これからもためらいなく、BGMをかける所存です。


4.ヒトの脳で同時処理は、二つまでが限界

米BusinessWeekの取材に対してケクラン氏は、2つのタスクならば大丈夫だが、同時に3つのタスクに取り組むのは脳の前頭葉機能の能力を超えると語っている。「人間の高度な認識能力は基本的に二重構造となっている。人々が2択を好み、3択以上になると難しいと感じる(2つの選択肢の間では簡単に思考を切り替えて判断を下すことができるが、3つの選択肢の間ではそれができない)という事実もこれで説明がつく」と同氏は語る。「この発見は、前頭葉機能が3つ以上の目標やタスクを同時に処理できないことを示している」

引用:人間の脳はデュアルタスクが限界――仏研究者が発表 - ITmedia ニュース

なるほど。確かに2つと3つの境界の壁は高いですものね。「なんかいけそう」と同時進行することを増やすのは控えます。


番外編

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認知症治療に使われているマルチタスク

《記憶して覚えながら身体を動かす》
国立長寿医療センターの取り組み
<キーワード>
・デュアルタスク
・マルチタスク

「運動しながら頭を使う」
引き算をしながら歩く
踏み台昇降をしながらしりとり

引用:MCI軽度認知障害 in フィジオ 運動連鎖アプローチⓇ協会~活動報告~

認知症の予防には、「マルチタスク」の作業が有効です。

 

マルチタスクとは、2つ以上の行動を同時に行うことです。

 

例えば、英単語を覚えるためには、単語を見る・発音する・歩くということを同時に行うなどです。

 

編み物も、見る・指を動かす・編み目を数えるなどのマルチタスクが必要なので、認知症の予防や改善に有効と考えられています。

引用:認知症の症状を改善する編み物

カリフォルニア大学サンフランシスコ校の研究者グループは、高齢者の認知制御を再活性化させるテレビゲームを開発した。

ニューロレーサー(NeuroRacer)と名づけられたゲームは、画面上の自動車を運転しながら、ときどき表示される標識に対応しなければならない。(中略)運転のタスクとボタン操作のタスクを同時に行うマルチタスクをこなすためには、脳のワーキングメモリー(作業記録)を活性化しなければならない。(中略)グループを3つに分けて、1グループはニューロレーサーのマルチタスク版(トレーニングモード)で、1グループはシングルタスク(運転のみ、あるいは、標識のみ)版で4週間、延べ12時間プレーしてもらい、1グループは何もしなかった。運転と標識を同時にやらされた高齢者グループのみ、認知制御の向上が見られたという。正確な表現ではないかも知れないが、部分的に脳が若返ったと言えそうだ。

引用:高齢者の脳を若返らせる運転ゲーム - WirelessWire News(ワイヤレスワイヤーニュース)

認知症治療には、主に運動と頭を使ったマルチタスクをしているようです。

他にも、アメリカで開発された運転ゲームも有効のようで。でもこれは、複数の事柄を頭で同時処理ってことでいいんですかね。「コルチゾール増えるぞ、脳委縮するぞ」と脅してくるマルチタスクとは違うものなんですかね。言語の同時情報処理がよくないのでしょうか。その辺りの線引きがよくわかりません。

今回 得た情報からは「脳の適度な負荷は活性化につながる」と理解しましたが実際どうなんでしょう(あっているかもしれないし、そうでないかもしれない)

 

 

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まとめ

・「脳を破壊する」とウワサのコルチゾールは過度のストレスでレベルが上昇する。それが慢性化すると、脳だけではなく、身体の各部位で不調がでる。

・「マルチタスクが得意なのは、女性」とは一概にいえないかもしれない。⇒ 月経周期に影響しているらしいため。

・マルチタスクによって、分泌される脳内物質は、適切な量にしておかなければ、健康問題や短期記憶に影響を与える。

・人間の脳はデュアルタスク(二つ同時処理) までが限界である。

・認知症治療にはマルチタスクやデュアルタスクが採用されている。

⇒ 認知症でない人でも適度であれば、脳を活性化させるということかもしれないし、そうでないかも。

 

結論:マルチタスクやデュアルタスクはほどほどに

 

 


おわりに

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偏った側から見た景色というものは、結果も偏ったものになるものですね。よくあることです。

 

話題の番組が取り上げている内容は、誤りではないようですが、その内容だけが全てというわけでもなそうです。 要するに「マルチタスクのやりすぎは脳に悪いよ!」ってことが言いたかったのかと思います。主張したいことをインパクト強く、かつ身近に感じられる組み合わせがソレだったのでしょう。

 

これまでも何度も思っていましたが、テレビで紹介されること ”だけ” を鵜呑みしてもいいことはなさそうです。

 

 

個人的事情ですと、過眠症持ちなので、(とくに家では) なるべくマルチタスクしていたいんです。だからこの手の話題に敏感になりました。例えばテレビ見ながら、本読みながら、かつ音楽聞いているみたいなことはしょっちゅうです。

 

なぜならば、そうしていないと、いつのまにか寝落ちてしまうものでね、脳の活動領域を広げておきたいんです。おかげで活動時間が (少し) 伸びます。 確かに、ちょっとやりすぎて頭痛くなることもあるので、これからは気が向いたとき、ほどほどにします。